虹と浮世絵?
- アートユニット カナ・カナ
- 2020年9月5日
- 読了時間: 2分

東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催中の「おいしい浮世絵展」を観てきました。
浮世絵で見る江戸の食が満載で、江戸時代の食は本当に豊かだったんだなと思います。
図録には江戸の味を再現した食のレシピが載っていて迷わずお買い上げ。
展示数も多く、こんなに沢山の浮世絵を観たのは初めてかもしれません。
江戸の食も素晴らしかったのですが、1枚私が違和感を覚える浮世絵がありました。
「春の虹蜺」というタイトルの歌川国芳の作品ですが、鰻を食べる女性の浮世絵なんですが、なぜか空には虹がかかっています。
いや、虹自体はもちろん昔からある気象現象ですし、日本で古くから見られることになんの疑問もないのですが、なぜか浮世絵に虹が出てくることに違和感を感じてしまったのです。
なぜ、虹に違和感を感じたのか。
実は、こういう「違和感」を持つことこそ大事なんです。違和感を感じたら必ず自ら問いを立てますよね。「なぜ私は浮世絵に虹が描かれていることに違和感を感じたのか」。
するとすかさず脳は働いて、自分の今までの経験や知識、価値観なんかをひっぱり出してつなげようとします。
私がたどり着いた考えは、「浮世絵に描かれている虹が海外でかつて見た虹のように色鮮やかで大きく描かれていたから」でした。私の中では虹=外国の印象が強いのかもしれません。
私達が講座の手法に取り入れている「対話型アート鑑賞*」では、「観る」「考える」「話す」「聞く」を基本としています。絵を観て考えて、考えたり感じたりしたことを言語化して話す。そして他の人の発言を聞いてまた考える、を繰り返します。
ただ絵を観て「綺麗」と思う、そこから一歩進んで「なぜ綺麗と思ったんだろう」と自らに問う。そうするとその根拠が見えてくる、そして他者に話すことでその人の価値観が分かる。その価値観を受け入れて他者がまた自分の考えを話す。
この繰り返しで新たな発想や、コミュニケーション力がついてきます。
絵に限らず日常に「違和感」を感じたら自分に問うて考えてみると意外な発見があるかもしれません。
*対話型アート鑑賞とは?
アート作品の情報をお伝えしないまま、鑑賞者はアート作品をじっくり観て、感じたままを自分の言葉で言語化し、また、複数の鑑賞者の発言を聞くことで新たな視点に気付き、その場にいる鑑賞者全員でアート作品の理解を深めていく方法です。
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